2008年5月4日日曜日

最初の映画でトラウマ


誰しも一番最初(というかここから記憶が始まったところ)に見た映画というのがあると思います。僕の場合、おそらく父親に連れて行かれて見た「怪談」(1964年) です。当時は公民館などで映画を見る機会が多かったので、多分町内のイベントでやってたんでしょう。あれは子供心(というかまだ幼児)にかなりキターという感じ。というかふさわしくないんじゃない?
今でも鮮明に覚えてます。耳なし法一が耳をとられて血まみれになった場面。「なんでこのお坊さんは耳とられちゃったの?」って聞くこともなく、あっけにとられていましたが、あまりに映像がきれいだったことだけは心に残ってます。この作品、BSで一度やったのを見ましたがテレビでは迫力不足ですわ。
この「怪談」は当然、小泉八雲の小説から「黒髪」「雪女」「耳無芳一」「茶碗の中」の4編を選んで映画化されています。小林正樹監督が9ヶ月の撮影期間と3億2千万の制作費をかけて作り上げた作品。恐怖そのものを描くのではなく、怪談という素材を通じてシュールで耽美的な美しさを描くことに主眼が置かれた幻想的な作品。新珠三千代、渡辺美佐子、岸恵子、三國連太郎、仲代達也、丹波哲郎らが出演。カンヌ映画祭審査員特別賞受賞。
これが僕の映画館(になるのか)デビューです。この時代、父25歳、母21歳、同じ大学の同級生だった2人は結婚、長男でしたが実家の家業を継がず家族3人で大阪へ。時は高度成長期に入っていました。

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